敬語とタメぐちの黄金比 /まいにち変拍子#2

ママたちの年齢は、ほんとうにバラバラだ。
生き方の多様化、女性の社会進出、晩婚化、そういう社会的要因だけじゃない。
とある家庭の第一子と別の家庭の第三子が同級生になることもあるわけで、
つまりはいろいろな要因が絡み合い、とにかく年齢がバラバラなのだ。
では、偶然保護者会で隣になったママと会話を交わす時、
なんとなくの見た目で、自分と相手の上下関係を推し量ってよいか?
断じてダメである。
年齢が違うと言ったって、我々は子育てに疲れた妙齢の者同士。
そんな目で品定めするのは、やめてほしい。

では、どうするか。ここで習得すべきテクニックがある。
「絶妙に遠慮してて絶妙に打ち解けている、敬語とタメ口の黄金比」だ。
上か下かを明らかにしないまま進行させる、会話の高等技術である。
「おはよ〜!昨日、大丈夫だった?よかったぁ、めっちゃ楽しかったですよね!」
「この間はごめんなさい、ほんっとにありがとうございました〜!」
「おつかれさまです。この係、初めてですか?私も。やり方全然わかんないよね(笑)」
「そのピアスかわいい〜!いっつもかわいいのつけてますよね。実はチェックしてたりして〜」
「〜!」と伸ばす語尾や、「ほんっとに」など「っ」で弾ませるのがポイント。
親しみや明るい人格を演出する。
お詫びやお礼は、敬語にして丁寧に伝えたいけど、そのままじゃ重くなる。
そんな時に「〜!」は特に有効だ。
敬語で始まったら、タメぐちで終わる。またはその逆など、
状況に応じて、その順番や分量の比率を瞬時に見定めるべし。
いかなる話題にも、(笑)、なニュアンスを忘れずに。

きちんとしてて堅すぎても盛り上がらない、つまんない。
かといって、柔らかすぎても失礼になっちゃうし、「親」として軽い。
そのへんをクリアした、絶妙〜なバランス。これぞ黄金比。
ママたちはこれを使いこなしながら、年齢をお互いに意識しないでいこ〜!(もちろんここも、〜!のノリで)という、暗黙の同盟を結んでいるのだ。