カレーは時空を超える/まいにち変拍子#5

カレーを煮込んでいる。
時刻は23時である。
このカレーは、明日の夜、家族で食べるものだ。
ただし、どんなに美味しくても、お鍋の半分は、残しておく。
そしてその半分を、「3:2」に分けて、ジップ付きビニールに入れて平たくして冷凍する。

「3」のほうは、今月中のどこかで必ず訪れる、
「息子の習い事に付き添う日なのに仕事が押してしまって、
いろんなことがめちゃくちゃギリギリになる」日の、夕ご飯にあてる予定だ。
初回に食べる時よりも、ちょっと量が足りないけど、私の分を少なめにすればいい。
いいんです、たぶんそういう日こそ、ビールを飲むので。

「2」のほうは、今月中のどこかの週末で必ず訪れる、
「サッカーの練習のお当番にあたってて、
グラウンドにいなきゃいけないからお昼ご飯を準備できないのに、
親子してめちゃくちゃ空腹で帰宅してしまう」日の、
お昼ご飯にあてる予定だ。
さらに量が少なくなっているが、大丈夫。
なぜなら事前に、ナンを買っておくから。
ナンをつけて食べるから、少なめでもお腹いっぱい。
インドカレーじゃないのにナン?とかそういうことは言わない約束です。

つまり、今、目の前で煮込んでいるカレーは、
今ココに存在する実体でありながら、
時空を超えて我が家の食卓を救う力を有しているのだ。

カレー、おそるべし。
そして、ありがたし。