衣替えした洋服を害虫から守ろう!
衣類用防虫剤の効果的な使い方

衣類を長期保管するときに欠かせない、力強い味方の「防虫剤」。多種多様にある衣類用防虫剤の特長を理解しておけば、より効果的に利用できるはず……!知っておくと便利な、防虫剤についてのあれこれをご紹介します。

防虫剤に使われる薬剤の種類

衣類用防虫剤には、においのあるものとないものに大きく分けられます。現在、家庭用として販売されているものの主流は、無臭の「ピレスロイド系」。蚊取り線香の原料ともなる植物「除虫菊」から抽出した成分を改良したもので、衣類ににおいが付かないのが最大の特長です。

一方、においのある衣類用防虫剤には「パラジクロロベンゼン」「ナフタリン」「樟脳(しょうのう)」の3種類があります。すぐに効く反面、においが一番強いのはパラジクロロベンゼン。ナフタリンは、防虫効果は劣りますが効きめが長く続くため、長期保管する人形やめったに着ない衣類向け。最も古くから防虫剤として使われていた樟脳はクスノキから抽出した成分で、においも比較的おだやかで自然です。

防虫剤のタイプに応じて使い分け

防虫剤の形状にも、さまざまな種類があります。一般的なのは、引き出しや衣装ケースに入れた衣類の上に置いて使うタイプ、クローゼットや洋服ダンスのハンガーパイプに吊り下げて使うタイプ。ほかにも、衣類をハンガーごと覆う洋服カバータイプ、たたんだ衣類や和服をまるごと包めるシートタイプ、さらにはかさばる冬物衣類をコンパクトにできる圧縮パックタイプなどもありますので、収納するものや場所に応じて使い分けましょう。

なお、防虫成分は空気よりも重く、上から下に広がるので、防虫剤は洋服の上に置いたり設置したりするのが効果的です。

防虫剤を使うときの注意点

無臭タイプのピレスロイド系防虫剤は、有臭タイプのパラジクロロベンゼン・ナフタリン・樟脳のいずれかと同時に使うことが可能です。ただし、有臭タイプの防虫剤を2種類以上併用するのはNG。薬剤が溶け、衣類にシミができることがあるので気を付けましょう。

パラジクロロベンゼンとナフタリンは、ラメやビーズ、和服に多い金彩や金銀糸を傷めてしまうことがあるのも要注意ポイント。においがなく、有臭タイプと併用もOKとメリットの多いピレスロイド系ですが、こちらも真ちゅうなど銅を含むボタンや金具を変質させてしまうことがあるので、油断は禁物です。

そして、防虫剤に使われている薬剤は常温で揮発・蒸散しやすいように作られているので、衣替えなどで防虫剤を交換するときは、部屋の換気にも気を配りましょう。

防虫剤の効果を最大限に得るには、衣類は詰め込みすぎず、収納の8割程度にとどめることが大切なのだそう。「腹八分目」ならぬ「収納八分目」で、大切な衣類を確実に虫から守りましょう!