時短勤務って?制度を知って家庭もキャリアも両立させよう

出産後、家事育児をしながらの職場復帰には色々なハードルがあり、断念してしまう人も少なくありません。そんなママたちにぜひ利用してほしいのが、産後の一定期間、労働時間を短縮することができる「時短勤務制度」。この記事では、時短勤務制度の内容について詳しく紹介します。

時短勤務についての法律の知識を手に入れよう!

子どもを産んだその日からママの生活は激変します。赤ちゃんのお世話中心の生活リズム。今は育児休暇中だけど、これで職場復帰なんてできるの!?と不安に思うママも少なくないはず。そんなママの強い味方が「時短勤務制度」。仕事が終わって保育園にお迎えに行って、夕食作ってご飯を食べさせ、お風呂に入れて寝かしつけて…。怒涛の夕方からのタイムスケジュールをこなすママにはぜひ利用してほしい制度です。今回はこの「時短勤務制度」について紹介します。

時短勤務は改正育児・介護休業法の第23条第1条に規定

「育児短時間勤務」略して「時短勤務」は、改正育児・介護休業法代第23条と第1条に規定された制度です。育児・介護休業法とは、企業の規模や業種に関係なく適用される労働法の一つで、その目的は仕事と育児や介護の両立を容易にすることです。育児休業が終了した労働者など、育休中ではない労働者から申し出があった場合、事業主は仕事と育児が両立できるように、所定労働時間を短縮する措置を取ることが義務付けられています。

時短勤務にも利用条件がある

時短勤務制度は男性、女性問わず利用することができる制度です。ただし、以下のすべてに該当することが条件となります。

① 1日の所定労働時間が6時間以下ではないこと

② 日々雇用される労働者ではないこと

③ 時短勤務制度が適用される期間に育児休暇制度を利用していないこと

④ 労使規定による適用除外者ではないこと

出典:『短時間勤務制度(所定労働時間の短縮等の措置)について(厚生労働省雇用均等・児童家庭局職業家庭両立課)』

ちなみに、④の「労使規定による適用除外者」とは、雇われてから1年経過していない、週に2日以下しか働いていない、業務の性質や体制を考慮した時に時短勤務制度に講ずることが困難と認められる業務につく労働者のことを指します。

子どもが満3歳になるまで使える時短勤務

時短勤務は原則子どもが3歳に達するまでが対象とされています。つまり3歳の誕生日の前日まで利用が可能ということになります。かといって、3歳になれば子どもの手が離れるのかと言われればそうでないのが現実です。赤ちゃんに比べれば自分でいろいろなこともできるようになりますが、3歳なんてまだまだ赤ちゃんに毛が生えたようなちびっ子です。「原則」と言ったのには訳があって、より子育て支援を充実させるための法律が存在するのですが、このことはまた後ほどお話しさせていただきますね。

就業時間は原則1日6時間

時短勤務制度では、1日の所定就業時間を「原則6時間」としています。これにも「原則」とついている通り、厳密に6時間ではなく5時間45分から6時間の間でよいとされています。これは、フルタイムの所定外労働時間が8時間という場合も、実質労働時間は7時間45分としていることなどを考慮してのことです。また、5時間や7時間など本人の育児の状況に応じて柔軟に労働時間を決める制度を併用することもできます。ただし、併用する場合でも本人が6時間を希望した場合は6時間としなければなりません。

業務内容的に時短勤務が困難な場合は?

前述したとおり、業務の性質や体制を考慮した時に時短勤務制度に講ずることが困難と認められる業務につく労働者は、労使規定により時短勤務制度適用除外者とされています。そもそもこの「労働者」とは一体どんな人のことを指すのでしょうか?例えば、「少人数の事業所で同じ業務をできる人が他にいない」人や「担当が厳密に分担されていて交代できる人が他にいない」人のことです。その場合、代替措置を講じることが法律で定められています。

  • 育児休業に関する制度に準ずる措置
  • フレックスタイム制度
  • 始業・終業時刻の繰上げ、繰下げ(時差出勤の制度)
  • 事業所内保育施設の設置運営その他これに準ずる便宜の供与

出典:厚生労働省『H29.01育児・介護休業ガイドブック』

時短勤務が取りにくい環境でも、働きやすい仕組みが作られているのですね。

小学校入学前の子どもを養育する労働者向けに「努力義務」の法律がある!

先ほど、時短勤務制度の利用できる期間は原則3歳までとお話ししました。育児・介護休業法では、3歳以降の小学校に入るまでの子供を養育している時期についても、育児と仕事の両立を支援する制度の設置を事業主が努力する義務があるという法律が存在するのです。実際、時短勤務制度を「小学校就学の始期に達するまで以上」としている企業は、統計で36.6%を占めています。
参考:厚生労働省:「平成27年度 雇用均等基本調査」の結果概要 p15-19

時短勤務の残業はできる?~法律やポイントを紹介~

法律で定められた時短勤務の内容を把握し家庭とキャリアの両立を目指そう!

働くママの強い味方、時短勤務制度。この制度を導入する企業は着実に増えています。「努力義務」の部分で、これから将来もっと充実した制度になっていってほしいですね。多くの子育てに奮闘するママたちが、子どもとのかけがえのない時間を持つこととキャリアの両立ができる社会になりますように。

イラスト:ひらたともみ

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